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ツッパリから在位最長の大関へ。
千代大海、引退。 

text by

服部祐兒

服部祐兒Yuji Hattori

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photograph byKYODO

posted2010/02/16 06:00

ツッパリから在位最長の大関へ。千代大海、引退。<Number Web> photograph by KYODO

3日目、魁皇に投げられる千代大海。現役末期は8勝7敗などギリギリの成績が多かった

 ツッパリ大関の闘魂の炎がついに消えた。史上1位65場所守り抜いた大関から陥落。この初場所から関脇に陥落した千代大海が初日から3連敗し、現役を引退した。

 最後の取り組みとなった魁皇戦。「自分がへこんだときに叱ってくれる先輩。尊敬する大関に全てをぶつけよう」と挑んだ54回目の対戦だったが、為す術なく完敗。取り組み後、魁皇が背中をねぎらうように触ったが、このとき既に魁皇は盟友の決断を察知していたのではなかろうか。幕内最多勝記録を更新したにもかかわらず、無表情のままだった魁皇の心中は、さぞや複雑だったに違いない。「あんな負け方、自分でも見たことない」。部屋に帰って魁皇戦のビデオを何十回も見返した千代大海は、17年間の相撲人生に終止符を打つことを決断した。

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