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「日本一になれる」慶応高校を甲子園優勝に導いた“学生コーチの構想力”「打たないことには勝ち抜けません」「フランクに話せる人間関係は重要ですね」
 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byYuki Suenaga

posted2024/04/02 17:02

「日本一になれる」慶応高校を甲子園優勝に導いた“学生コーチの構想力”「打たないことには勝ち抜けません」「フランクに話せる人間関係は重要ですね」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

慶應義塾高校野球部の学生コーチを務める(写真左から)松平康稔、松浦廉、片山朝陽

「私は学生コーチたちの意見を聞き、それをマネージメントしていく立場です。彼らが意欲を持ってコーチングに携われるようにするのが仕事ですかね。ですから、コーチたちが替わればプランも変わり、去年のように大きく勝つこともあれば、県大会の早い段階で負けるリスクもあるかもしれない。でも、それで良いと思います」

 高校野球は、とかく監督の色が強く出ると森林監督は話す。慶応は監督ではなく、選手、コーチの色が自然と特徴になっていく。

 学生たちは日吉、三田の授業に出席し、レポートを書きつつ、野球のことに頭をめぐらせる。コーチ・ミーティングでは「どんなコーチでありたいか?」という話し合いも行われるという。

今年の慶応はどんなカラーに染まるか

 そして、2024年の夏の甲子園を目指すチームは、3月10日から静岡県で合宿に入り、強豪校と手合わせをしている。

 神奈川県の秋季大会では、準々決勝で桐光学園に敗れた。小宅、鈴木の投手陣は健在だが、ライトを守っていた加藤が主将となり、本来のポジションである捕手を務めている。

 今年の慶応は、どんなカラーに染まっていくのだろう。

 そして甲子園の優勝メンバーも、東京六大学野球でデビューすることになるはずだ。3人の学生コーチは口をそろえて言った。

 六大学野球、そしていずれはプロ野球で活躍する彼らの姿を、スタンドから応援するのが楽しみです、とと。

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