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野茂英雄が「藤浪くんに伝えたいことがある」阪神・藤浪晋太郎、メジャーへの意識が変わった日…盟友アナウンサーが明かす「渡米前日譚」 

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堀尾大悟

堀尾大悟Daigo Horio

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photograph byHideki Sugiyama

posted2024/02/28 06:01

野茂英雄が「藤浪くんに伝えたいことがある」阪神・藤浪晋太郎、メジャーへの意識が変わった日…盟友アナウンサーが明かす「渡米前日譚」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

今季、ニューヨーク・メッツでMLB2シーズン目を迎える藤浪晋太郎。阪神で一軍に定着できていなかった彼がメジャー挑戦を決断するまでに何があったのか

「お前も一緒に行かない?」

 ただ、その頃の藤浪は相変わらず一軍と二軍を行ったり来たり。正直、海の向こうで活躍する姿を想像しにくかったのではないか? 服部に意地悪な質問をすると、「いや、ワクワクした、という気持ちのほうが大きかったですね」との答えが返ってきた。

「二軍では先発するけど、一軍で中継ぎが足りなくなったら急きょ呼ばれて、しばらく経ったらまた二軍に落ちて先発の調整をする……ここ数年の使われ方を見ていても、本人は苦しかったと思うんです。だから、この際思い切って球団を飛び出すのは何かのきっかけになるんじゃないかと、ポジティブに受け止めていました」

 藤浪自身も、野茂との出会いを機に「メジャーに行きたい」との思いを服部にもたびたび打ち明けるようになる。それを聞いた服部が「メジャーに行くんだ。おもしろそうやね」となにげなく応じると、藤浪から予想だにしない“剛速球”が返ってきた。

「お前も、一緒に行かない?」

<つづく>

#2に続く
藤浪晋太郎のために7カ月休職…29歳の競馬実況アナウンサーはなぜ単身渡米したのか?「死ぬ時に後悔したくない」「最後の最後まで悩みました」

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