2018年 193.0km/h＝3位/390、平均152.4km/h＝1位/390
　2019年 190.1km/h＝5位/406、平均154.5km/h＝1位/406
　2021年 191.5km/h＝3位/404、平均154.2km/h＝1位/404
　2022年 190.5km/h＝4位/411、平均154.3km/h＝1位/411
　2023年 188.1km/h＝11位/403、平均157.1km/h＝1位/403

　2022年にシーズン62本塁打を打ってMVPを獲得したジャッジは、Maxの打球速度で常に上位をキープ、そして驚くのは平均の打球速度。100BBEに達せずランク外だった2020年をはさんで5年連続で、MLBトップだった。

　ジャッジは2023年も戦線離脱で規定打席に達していないが、速くて力強い打球を打つ技術に関して、MLBでも断トツの実力の持ち主だと言うことができよう。

22年のオールスター、ジャッジ（右）、スタントン（左）と大谷　©Getty Images

　今季から大谷はナショナル・リーグに移籍した。アメリカン・リーグのジャッジとは本塁打争いをすることはなくなったが、MLB最強打者の座を巡る最大のライバルなのは間違いないところだ。

村上がWBC決勝で放った本塁打は185キロだったが

　2023年WBCの決勝アメリカ戦で村上宗隆が打った本塁打の打球速度は、185km/h。この大会での最速だった。村上もときとして大谷に迫るポテンシャルを見せることはあるのだ。しかし、球速がNPBより速く、変化量も多いMLBの投手に対してコンスタントに速度のある打球を打てるかどうか、ということなのだろう。

WBC時の練習で談笑する大谷と村上　©Naoya Sanuki

　NPBではスタットキャストのような数値は公開されていないが、MLB側は日本人選手のこうした数値も入手して、NPBの打者のポテンシャルをチェックしている。

　これからNPBでも「打球速度」を目標にする選手が増えてくるのではないだろうか。