しかしW杯が始まると、鎌田の名は次第に聞かれなくなった。自分を犠牲にして守備タスクに追われていた印象はあるが、J・コールが「相手守備陣の隙間に入り込むのが抜群にうまい。こうした”ポケット”に入ると、鎌田は常に危険。ゴール近くでは鎌田に5メートルのスペースを与えてはならない」と語っていた鎌田の持ち味は、W杯の舞台でほとんど見ることができなかった。

　だが、冬の移籍市場の開幕が近づくにつれ、鎌田の名を目にする数が増えてきた。イングランドではトッテナムとエバートン、スペインではバルセロナ、ドイツではドルトムントが、来夏にフランクフルトとの契約が切れる鎌田に関心を示しているという。

　W杯では不完全燃焼に終わったが、フランクフルトで積み上げてきた高い評価は今も変わっていない。市場がオープンとなる1月に入っても、鎌田の名は英国でも頻繁に聞こえてきそうだ。

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