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イタリアに“5発”快勝のドイツ代表「話題はスペインとの決闘だけ」現在地を語った番記者は、森保ジャパンをどう見ている?

posted2022/06/18 17:00

 
イタリアに“5発”快勝のドイツ代表「話題はスペインとの決闘だけ」現在地を語った番記者は、森保ジャパンをどう見ている?<Number Web> photograph by Getty Images

サネ(左)やイタリア戦で2得点したベルナーらアタッカー陣の競争も活発化するドイツ代表。11月23日、カタールW杯グループリーグ初戦で日本と対戦する

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パトリック・シュトラッサー

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日本がチュニジアに0-3で敗れて終わった6月の代表シリーズ。11月のW杯初戦で対戦するドイツ代表は、UEFAネーションズリーグの4試合を消化した。長年バイエルンとドイツ代表の番記者を務め、今回も全4試合を現地で取材したパトリック・シュトラッサー記者は、W杯の“予行練習”として臨んだ自国チームの戦いぶりをどう見たのか。初戦で激突する日本への印象も訊いた。(翻訳=円賀貴子)

 現地6月14日、メンヘングラッドバッハで行われたネーションズリーグ第4節イタリア戦の前。スタジアムは夏休みに入る前の最後の登校日のような雰囲気に包まれていた。ただ、ドイツ代表選手たちはこれから最後の「ストレステスト」(ハンジ・フリック監督の言葉)に合格しなければならない。

 そんな空気の中で選手たちは現・欧州王者であるイタリアに5-2と“確信”の勝利を収め、それを見事にやってのけた。これは今年のネーションズリーグにおける初勝利でもあった。

 バイエルンのMFヨシュア・キミッヒとMFトーマス・ミュラー、チェルシーのFWティモ・ベルナー(2得点)、そしてMFイルカイ・ギュンドガンのPKで5得点。ここ4戦(フレンドリーマッチのオランダ戦と、ネーションズリーグのイタリア、イングランド、ハンガリー)は消化不良の1-1という結果が続いていたが、ファンたちが歓喜に沸くのを見て、ようやくほっとすることができただろう。

久々の快勝にフリック監督も安堵

 就任後、13試合で無敗(4引き分け)のフリック監督は「チームに大きな褒め言葉をかけなければならない。4試合目にこのようなパフォーマンスを見せるのは、リスペクトに値する。チームは私たちがやるつもりだったことを全てやってのけた」と喜んだ。

 さらなるネガティブ記録は防ぐことができた。5試合連続で未勝利は、グループリーグで無残に敗退した2018年W杯ロシア大会の前が最後だった。最後の印象というのは大切なもので、5-2という結果は精神的に良い。「良い終わり方で、気持ちよくオフに入れるのは非常に重要だ」とフリック。そしてフリックはすでに冬のW杯(11月21日~12月18日)の前の2試合に目を向けていた。

「9月には、いくつかの調整ネジを回さなければならない。なぜなら全てがよかったわけではないからだ」

 9月の代表戦はなかなか大変である。ネーションズリーグで再びハンガリーとイングランドと対戦した後に、W杯招集メンバーを発表しなければならないからである。

【次ページ】 「当確」は守護神ノイアーとセンターの軸

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