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新日本50周年の主役は「やっぱりオカダ・カズチカ」なのか? 北の大地で内藤哲也をレインメーカー葬「ベルトを守って飯伏を待つ」

posted2022/02/24 11:02

 
新日本50周年の主役は「やっぱりオカダ・カズチカ」なのか? 北の大地で内藤哲也をレインメーカー葬「ベルトを守って飯伏を待つ」<Number Web> photograph by Essei Hara

前哨戦で連勝を続けていた内藤哲也を粉砕し、北の大地に金の雨を降らせたオカダ・カズチカ

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原悦生

原悦生Essei Hara

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Essei Hara

 オカダ・カズチカは内藤哲也をレインメーカーで沈めた。飽きるほど続いた前哨戦でひとつも勝てずに、場外のリング下に寝ころぶ姿が目立ったオカダだったが、本番の2月20日、北海道立総合体育センター(北海きたえーる)で行われたIWGP世界ヘビー級戦では、内藤に圧勝して2度目の王座防衛を果たした。

「今、この新日本プロレスのリングで一番強い男、オカダ・カズチカを感じることができた。今回負けたことで(来年の)ドームのメインイベントへの道が遠ざかってしまったよ。それはわかる。でも、今、この現時点でオカダ・カズチカを感じることができたことは、オレの一番の財産になるかな。いいものを感じることができたよ。オレは2023年1月4日、東京ドーム大会のメインイベントをあきらめてないから。さあ、ここからどうやってドームのメインにたどり着こうかな。思い浮かばないよ。何も思い浮かばないけどさ、そんな自分にあの言葉を言いたいよ。そうまさに、トランキーロ。あっせんなよ」

 場内に驚きの声が上がったスターダストプレス(回転式ボディプレス)まで繰り出しての敗戦を、内藤は珍しく素直に受け止めていた。だが、その言葉通り、焦りはない。翌日、札幌は大雪で列車の運休や飛行機の欠航が相次いだが、内藤は市内のラーメン店から「オレの好きな店」とスペイン語で余裕のツイートをしていた。

「50年の歴史を見せたい」と息巻くオカダ

 勝者のオカダには自信が感じられた。ベルトを巻いてコーナーに上がったオカダは、そのベルトをこれでもかとアピールした。

「懐かしい技が出てきたりとか、本当にこの10年のいろんな思い出が蘇ってきました。さすが内藤哲也は強かったです。50周年にいい防衛戦ができたと思います」

 この日の札幌の入場者は3751人だった。

「客席もちょっとずつ、前は一席ずつ空けていたのが、少しは詰めてお客さんも入って応援出来るようになっていますし、そうやって一歩ずつ進んでいるんで、ボクたちもその中でしっかり戦っていきたいです。次は『旗揚げ記念日』。いろんな戦いがあった50年の旗揚げをした記念の日ですから、いろんなものをお見せできると思います。本当に最近プロレス好きになった方、ファンになった方も、昔から好きな方も楽しんでいただける大会になる。50年の歴史っていうものを見せていきたい」(オカダ)

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