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第1回目のレフ・ヤシン賞の受賞者。
リバプールGK、アリソン独占取材! 

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パトリック・ソウデン

パトリック・ソウデンPatrick Sowden

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photograph byBenjamin Schmuck/L'Equipe

posted2020/01/15 15:00

第1回目のレフ・ヤシン賞の受賞者。リバプールGK、アリソン独占取材!<Number Web> photograph by Benjamin Schmuck/L'Equipe

『フランス・フットボール』誌の取材を受ける、レフ・ヤシン賞の第1回受賞者のGKアリソン。

「ブラジルの弱点はGKとは信じられない」

●エデルソン(ブラジル代表GK。マンチェスター・シティ所属。アリソンとはよきライバル関係にある)

「間違いなく彼こそが僕の最大のライバルだ。僕が日々ベストを尽くせるように、神は僕の行く道に彼のような偉大な選手を置いたわけだ(笑)。彼を見ていると、ブラジルの弱点はGKだと言われるのが信じられなくなる。だってそうだろう。ジウマール、タファレル、ジュリオ・セザール、ジダ……、そしてエメルソンだ。彼らはいずれもその時代の世界のトップ5、いやトップ3に入るGKだった。

 たしかにブラジルサッカーを推進してきたのはいつの時代にも偉大なアタッカーたちだった。ペレ、ロマーリオ、ロナウド、ネイマール……。でもブラジルは決してGKの乏しい国ではない。シティにはエデルソンがいるしリバプールには僕がいる。

 昨季の対戦ではクリーンシート(無失点試合)で(ふたりの間に)差がついたから、僕の勝ちと言えるだろう(笑)。だが最終的にチャンピオンになったのは彼だった。リバプールもクラブ史上最高の成績を残せたけど、97ポイント挙げて優勝できないのはシティがそれだけ完璧だったわけだ。後悔は何もないけど悔しい気持ちもある。それが今季へとつながったと思う。小さなミスもタイトルに直結すると学んだからね。'18年のCL決勝でレアル・マドリーに敗れた(1-3)ことが、今回のトッテナムとの決勝('19年6月1日、2-0の勝利)に繋がったように、それぞれの経験が今の役に立っているんだ」

「メッシのおかげで僕は成長した」

●リオネル・メッシ(バルセロナFW。アルゼンチン代表キャプテン)

「彼は僕のサッカー選手として最高の思い出だ(笑)。ローマでの2年前(欧州CLの準々決勝で対戦し1-4、3-0でローマの勝利)と昨季のリバプール、それにコパアメリカ2019準決勝でも彼のアルゼンチンに2-0で勝ったからね。

 最高の選手との対戦や、チームメイトとして一緒にプレーすることは進歩しかもたらさない。メッシのおかげで僕は成長した。どんな小さなミスも彼は見逃さないから、集中力が飛躍的に高まった。予測不能な彼はGKにとって最悪の敵だ。動きを待って反応しようとしたら止めるのは難しい。

 でも彼と戦うのは楽しみでもある。べストプレイヤーとの対戦は常に刺激的であるからだ」

【次ページ】 同様に僕はブフォンやノイヤー、タファレルも尊敬。

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