箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
箱根を走れるかどうかの天王山。
学連の記録会で勝った者、敗れた者。
posted2017/12/17 09:00
text by
神津伸子Nobuko Kozu
photograph by
Nobuko Kozu
第94回箱根駅伝にオープン参加する関東学生連合(以下、学連)チームの10区間オーダー案が、一部報道で明らかになった。
正式エントリーが行われるのは29日なので蓋を開けてみなければわからないが、注目の東大の3年生エース近藤秀一は、本人のかねてよりの希望通り1区。花の2区は専大の2年・長谷川柊、箱根の山上り5区は筑波大の1年・相馬崇史が走ると言われている。4年生がいない若いチームだ。
学連チームメンバー選考の場でもある10月中旬の予選会、そして11月の10000m記録会では、箱根を目指す選手たちの涙を目の当たりにした。ここまで過酷な戦いなのだ、という事実が改めて実感された。
記録会で3人の選手に注目しながら、レースを追った。
予選会と記録会の合計タイム上位10人が箱根へ。
関東学連主催の10000m記録会は、慶應大・日吉キャンパス陸上競技場で11月末に開催された。
注目は35人が出走する第10組。彼らがスタート予定の16時45分頃からグラウンドは日が陰り、急激に冷え込み始めた。観客たちも、毛布など防寒具を思い思いに引っ張り出していた。
この35人には、学連チームの登録メンバー16人、他にも30歳のルーキーとして話題になり、すでに本戦出場を決めている東京国際大の渡邊和也も含まれていた。
学連チームは予選会で11位以下だった大学の中から個人成績上位者が、外国人留学生を除く各校1人限定で選出される。
チームを率いる日大の武者由幸監督(毎年、予選会11位の大学の監督が就任する)は、予選会とこの記録会の合計タイム上位10人を本戦メンバーとして起用する方針だった。原則、上位選手から出走区間を選択できることも決めていたという。その10人に続く6人が補欠に回る。記録会の第10組で、予選会上位の16人はタイム順で背番号1~16番を背負った。
この日のタイム次第で、本戦出場者は変更になり、上位選手でも補欠に回る可能性がある。