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「僕が上がってもオトリに使え」
長友佑都、勢いから落ち着きへ。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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posted2015/06/12 16:30

「僕が上がってもオトリに使え」長友佑都、勢いから落ち着きへ。<Number Web> photograph by AFLO

今季は故障もあり、所属するインテルで苦しいシーズンを送った長友佑都。代表にかける思いはそれだけに強い。

「もちろん、ミスもありましたけど、ディフェンスも集中して、いいゲームが出来たんじゃないかと思います」

 4-0と圧勝したイラク戦後、長友佑都は落ち着いた口調で試合を振り返った。

 3月のハリルホジッチ体制始動時は負傷で参加を見送った。そして今回、1月のアジアカップ敗退以降で初めて新代表チームへ合流。長友は意外な言葉で自身の決意を語っている。

「新たな想いを強く抱いています。僕と同じポジションにもいい選手もたくさん出てきている。能力的には僕よりも上の選手がたくさんいるので、うかうかしていられない。試合に出られるようにアピールしなくちゃいけない。本当に強い努力と、強い信念、代表に残りたいという気持ちがないとダメだと改めて感じている。当時に比べれば落ち着きはありますけど、初めて代表に入ったときのような『やってやろう』という気持ちがある。新たなチャレンジをしなくちゃいけないという想いは過去とは違う」

ハリルホジッチ監督は、両サイドでの起用を示唆。

 2008年5月末のコートジボワール戦での代表デビュー以降、日本代表の不動のサイドバックとして活躍してきた。2010年W杯南アフリカ大会でベスト16と躍進し、セリエAへ旅立ち、2011年1月のアジアカップ優勝後にはインテルへと移籍。

「世界一のサイドバックになる」という目標へ向けて邁進し続けてきた。その手ごたえを感じながら月日を積み重ねてきたものの、2014年のW杯ブラジル大会で前年のコンフェデレーションズカップ同様に敗れた。世界の壁の厚さを前に挫けてしまった。そのうえ、心機一転と挑んだアジアカップも不本意な成績に終わってしまった。度重なる負傷もあり、インテルでもベンチを温める時間を経験。自身3度目のW杯へ向けたスタートを長友は、慎重に切った。

 ハリルホジッチ監督は長友に対して、左右両サイドでのプレーを望んでいる。練習でも両サイドでプレーする時間があった。代表では長く左サイドバックで力を発揮しているが、インテルでは右サイドバックでもその能力を発揮してきた。ふたつのポジションができることは大きな武器になるはずだ。

「それはこれからの自分のプレー次第。ちゃんとプレーできなければ、武器にはならない。監督が与えてくれるポジションで輝けなければいけない」

【次ページ】 「頭を使う練習メニューが多いから楽しい」

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