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メイウェザーvs.パッキャオ。“夢の対決”は実現するか。
~旬を過ぎても熱望される理由~ 

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前田衷

前田衷Makoto Maeda

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posted2015/02/23 10:00

メイウェザーvs.パッキャオ。“夢の対決”は実現するか。~旬を過ぎても熱望される理由~<Number Web> photograph by AFLO

昨年12月、メイウェザー(左)が「5月2日にやろう」と呼びかけたことで機運が高まった。

 やるのか、やらないのか――この原稿を書いている時点で、まだ結論は出ていない。「P F P(パウンド・フォー・パウンド)キング」フロイド・メイウェザーと、フィリピンの英雄マニー・パッキャオの対決。何年も前からファンが対戦を望みながら実現しなかった最も豪華なカードである。

 実現すれば世界ウェルター級王者同士による統一戦。別な表現をすれば、「史上最も巨額の金が動くこと間違いなしの試合」となる。“マネー”と異名をとるメイウェザーは「フォーブス」誌恒例のスポーツ選手長者番付で'12、'14年とトップに立ち、今年もこの地位は不動という。

 この種の夢のカードは、日本と違いスポーツビジネス先進国のアメリカでは実現しない方が稀である。たとえ実現を妨げる障害があろうとも、それを排除して開催にこぎつける。犬猿の仲のプロモーター同士、宿敵のテレビ局同士でも、一時的に休戦して共催に持ち込む。実際この試合も、HBOとショータイムの二大有料チャンネルが共同放映することまで決まっているのだ。

常識が通用しないメイウェザーの「気まぐれ」。

 とはいえ、今回こうした常識が通用しないのは、メイウェザーの「気まぐれ」「わがまま」にある。かつて2人の対戦交渉が壊れたのは、メイウェザーがアメリカの機関による五輪式のドーピング検査を要求したためだった。今回はパッキャオ側が譲歩し、試合報酬の配分をパッキャオ40、メイウェザー60とすることまで合意。メイウェザーの取り分は、少なくても140億円という皮算用もある。

 メイウェザー37歳、パッキャオ36歳。とっくにトウの立った同士でも、専門誌のPFPランキングで、大体はメイウェザーが1位、パッキャオも上位につけている。メイウェザーは47戦全勝と相変わらず不敗を維持し、ロッキー・マルシアノの生涯不敗記録に近づきつつある。パッキャオも'12年にフアン・マヌエル・マルケスに惨敗しながらその後しぶとく3連勝している。

 旬を過ぎたカードでも、待たされ続けたファンの期待は大きい。メイウェザーは対戦をより強く望むパッキャオの懐事情まで読んでいる。「パックマン」には、浪費が祟り自己破産したマイク・タイソンと同じ危機に瀕しているとの情報があるのだ。果たして、「戦わざるライバル」同士の一戦は実現するのか。

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