将来的には、フルマラソンの大会に参加してみたい。

――話を聞いていると、君はレーシングドライバーとして超一流なだけでなく、一人のランナーとしてもすごく優秀な感じがする。将来的にロンドン・マラソンのような大会に出たりする計画は？

　チャリティのために、ほんとに参加してみたいと思ってる。大会に出たわけじゃないけど、ハーフマラソンも2、3回やったことがあるしね。練習の一環としてランニングに出て、そのまま13マイルぐらい走ったりしたんだ。

　でもシーズン中は厳しいなぁ。移動とかですごく疲れるし、本業のレースには支障をきたしたくないから、大会に参加したりする時間を見つけるのが難しんだよ。残念ながらね。

――でも基本的にルイス・ハミルトンという人間は、ランニングを大いに愉しんでいる。生身の脚で走るのは、世界一速いレーシングドライバーにとっても十分にエキサイティングだということで間違いないかな？

　ああ、もちろん。僕はランニングを愉しんでるよ、本当にね。

　毎日走っていればたしかに気分が乗らないこともあるだろうし、そういう時にはiPodで音楽を聴いたりするわけだけど、逆にiPodを持たないで走りに出かけることもある。そして音楽も何も聴かずに前のレースを振り返ったり、次のレースをどんなふうに戦っていけばいいのかというようなことをじっくり考えたりするんだ。

　もちろん走っているときには、他にもいろんなことを考える。ランニングは僕にとってすごく大事なトレーニングであると同時に、物想いに耽る……独りきりになって静かに自分を見つめるための、貴重な時間を与えてくれるものでもあるんだよ。

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◆ルイス・ハミルトンへのQ＆A
    25歳、イギリス出身。'08年に史上最年少ワールドチャンピオン（当時）に輝く。マクラーレン所属。

Q1 走りはじめたきっかけは？
走るのは昔から好きなんだ。今もそれは変わらない。

Q2 どのくらいの頻度で走っていますか？
4～5回／週。時間さえ取れれば週4、5日は走るようにしてるね。

Q3 走る日のタイムスケジュールは？
朝の7時頃から走るのが理想的なんだけど、それが無理な場合は夕方に走るようにしているよ。

Q4 お気に入りのコースは？
スイスにある自宅周辺。街を抜けて湖まで行き、湖畔を走ったり坂を駆け上がったりして戻るんだ。

Q5 走るときに聴く音楽は？
気分を盛り上げてくれるダンスミュージックやヒップホップ系が基本。ヒップホップ系ではリル・ウェインやドレイクがお気に入りさ。

Q6 今までのベストタイムは？
持ちタイムは特にない。でも練習では心拍数を測りながらインターバル・トレーニングをしてる。