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<生活習慣を見直そう> 姿勢で太らない 「下半身を鍛えて、美しさと自信を手に」 

text by

粕川哲男

粕川哲男Tetsuo Kasukawa

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photograph byToshiya Kondo

posted2013/07/04 06:00

<生活習慣を見直そう> 姿勢で太らない 「下半身を鍛えて、美しさと自信を手に」<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

いい姿勢を維持すると、太りにくい身体を獲得できる!

「背骨が緩やかなS字カーブを描いていて、耳たぶ、肩峰、胸郭中央(胸の中心部)、大転子(骨盤の側面)、膝の側面、くるぶしが一直線に揃っている状態です」

 ただし、自分自身を横から見る機会は少ないから、鏡を見たり、誰かにチェックしてもらうのがいいだろう。ポイントは肩甲骨と大胸筋にある。

「肩甲骨をグッと中央に寄せることを意識してみてください。そして次に大胸筋のストレッチ。このふたつで年齢とともに弱くなりやすい肩甲骨周辺の菱形筋を鍛え、硬くなりやすい大胸筋を伸ばして柔軟性をあげるんです」

 姿勢がいいことのメリットは多い。

「まずは他人からの見た目、印象が良くなります。その結果、自信を得られるし、周囲の評価も変わってきます。さらに、現代病と言える肩こりや腰痛も軽減する。いい姿勢を維持できているということは、ある程度の筋肉がついているということ。筋肉量があれば身体を動かすのも苦にならないし、基礎代謝も上がり、脂肪を燃焼しやすくなる。つまり結果的に太りにくい身体を手にすることができるのです」

20歳から運動をしないでいると筋力と基礎代謝量が低下する。

 反対に筋肉量が低下すれば、基礎代謝量も下がる。

「下半身のような大きな筋肉群で年1%の低下と言うと、数年で筋肉量が1、2kg減ってくる。筋肉量1kgの基礎代謝量は50キロカロリーと言われています。つまり、トレーニングで筋肉をつける努力をしなければ年々カロリーを消費できない身体になってしまう。普通は年を重ねれば生活に余裕が出て、摂取カロリーもあがっていく人が多いですよね? だから、みんな太ってしまうんです」

「20歳から何の運動もせず、筋肉量の低下を放置している人は40代、50代で姿勢が悪くなる」と中野先生は警鐘を鳴らす。

 筋肉量が減り、筋力が低下するとロコモティブシンドローム(通称ロコモ)の危険性も高まるという。メタボは知っているけどロコモは知らないという人も多いはずだが「運動器症候群」のことだ。

【次ページ】 整体での“ボキボキ”は一時的な現象でしかない!

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#中野ジェームズ修一

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