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「結局、選手の意識の問題でしょ」
負の連鎖でJ2に沈んだガンバを検証。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byYUTAKA/AFLO SPORT
posted2012/12/03 11:45
残留に前向きなコメントを出している遠藤、加地。共に「1年でJ1に戻ってくる」と力強く語った。今野、家長らは来季に向けて微妙な立場をとっている。
「厳しいところをなぁなぁにしたのが積み重なって」
「磐田戦の最初のサイドからの失点もGKとDFがしっかりコミュニケーションを取れば何も問題はなかったと思うし、あそこでサイドがもう1歩詰めていればクロスも防げたかもしれない。そういう厳しいところをなぁなぁにしたのが積み重なって失点になっていった。ガンバの選手はいい意味で大人で自立しているけど、そういう部分は全員で突き詰めて、厳しく行く必要があったと思う」
加地の言う「最後に厳しく行く」、「1歩足を伸ばして頑張る」というプレーは、意識と危機感があれば自然と出てくるものだ。
最後の磐田戦でさえもそういうプレーが見られず、結局J2に降格してしまったのは、選手の危機感がどこか稀薄だったことが大きな要因だったのは間違いないだろう。
監督就任騒動、外国人選手の不発、ケガ……続いた負のスパイラル。
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もちろん、この事態に至ったのには、他にも要因はある。
フロントが呂比須ワグナーの監督資格問題で失態を演じ、お飾り的なセホーンを据えたが全く機能せず、シーズン開始1カ月で解任する羽目になった。
後を継いだ松波正信監督が5月、6月と結果を出せなかった時、残留を目標として経験豊富な監督に切り替えるチャンスもあったが先延ばしした。
ラフィーニャ、イ・スンヨルら外国人選手はフィットせず、加地や佐藤晃大ら主力の怪我も相次いだ。
夏にレアンドロ、家長など攻撃的な選手を獲得したが、サイドバックやGKを含め、昨年、退団した山口智のようなDFのリーダーとなり得る選手を補強できなかった。
そのため最後の最後まで攻守が安定せず、監督の不可解な采配もあって勝ち点を失った。
これだけ負の連鎖が続けば、落ちるべくして落ちたと言えるかもしれない。