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小笠原代表復帰を見つめた播戸竜二。
“猛烈な危機感”でC大阪にかける。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byKenta Yokoyama/PHOTO KISHIMOTO

posted2010/03/19 10:30

小笠原代表復帰を見つめた播戸竜二。“猛烈な危機感”でC大阪にかける。<Number Web> photograph by Kenta Yokoyama/PHOTO KISHIMOTO

「満男だけじゃなく、俺もセレッソで活躍して……」

「まぁ香港戦はまだ遠慮もあったんで、次の韓国戦は期待やなって思ったけど出なかった。3月3日のバーレーン戦には最低でも呼ばれるやろって思ったけど、海外組が参加するということで呼ばれへんかった。ちょっと残念やったし、なんかちょっと軽い扱いされている感じがしたね。呼ばへんのやったらきちんとフォローとかしてんのかな……。フォローがあれば、自分の居場所みたいのを感じられて、次もって思うやん。でも、それがないとね。俺は、もう1回見たいと思うけど、それは岡田さんが決めることやから。でも、すごい満男を見たかったわ」

 播戸は、心の底から残念がった。

「次は、4月のセルビア戦やろ。満男だけじゃなく、俺もセレッソで活躍して、試合前に少しでも名前が出るようにならなあかん。もう時間もないからね」

香川真司、乾貴士と若い選手で活気溢れるセレッソへ。

 小笠原は、ドイツW杯以来の招集を実現したが、播戸は、'08年2月23日、東アジアサッカー選手権の韓国戦以来、日本代表に招集されていない。

 猛烈な危機感。

 それを代表を始めガンバ大阪でも感じたからこそ、今季、セレッソ大阪に移籍した。チームは、香川真司、乾貴士を筆頭に若い選手が多く、自らが最年長になった。だが、選手としては、ガンバ時代よりもはるかに充実した時を過ごせているという。

「セレッソは、若いねん。ピチピチやもん。それは、ガンバにはない刺激やね。練習とかでも、みんな若いから元気やねん。何回走っても、さらにいけるよみたいな感じになるんで、俺も負けてられへんってなる。だから、90分プレーして疲れても、さらに自分に追い込めるような感じになった。ここ2年、満足に試合に出てへんかったけど、ここに来て身体が若返った感じがするもん」

まだスタメンは厳しいが「点さえ取れば」信頼を得られる!

 トレーニング・メニューの違いを楽しみつつ、筋トレにも積極的に取り組んでいる。1トップを張るためには、それなりの身体がないと耐えられないというクルピ監督の要望によるものだが、パワーアップした自分を感じられるようにもなった。

「あと、モチベーションが違う。昨年、ガンバにいた時は、レアンドロ 、ルーカス、ジェジン、ヤマ(山崎)がいて、ほぼ玉突き状態で出れる感じがなかったからね。でも、セレッソはそこまで層は厚くないんで、スタメンでは厳しいかもしれんけど、絶対にチャンスは回ってくる。まだ、出場時間が短いけどちょっとずつ増やしていく。そこで、点さえ取れば監督のプライオリティなんてすぐに変わるからね」

 播戸の言葉通り、まだレギュラーの尻尾を掴んでいるわけではない。開幕戦の大宮戦は23分間の途中出場ながらレギュラーであるアドリアーノとの信頼の差は、まだ大きい。それでも監督の期待や選手のリスペクトを感じられる分、やりがいを感じている。

「選手は、やっぱりガンバでやってきて、それなりの経験もあるんでリスペクトしてくれている。それに、監督も俺の力を必要としてくれるのを感じるしね。スタメンじゃないけど、点取ってこいって交代の1番手として起用してくれる。それは、すごく重要。俺は、期待されるとやるタイプなんでね。やっぱり、気持ちの入り方が違うよ」

【次ページ】 まだまだ低いセレッソの“プロ意識”。

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