青春GOLF ――石川遼に密着! BACK NUMBER

ついに日本の頂点に立った石川遼。
来季、米ツアーの可能性は? 

text by

雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byAkihiro Sugimoto/AFLO SPORT

posted2009/12/07 14:30

ついに日本の頂点に立った石川遼。来季、米ツアーの可能性は?<Number Web> photograph by Akihiro Sugimoto/AFLO SPORT

もうひとりのライバル、ローリー・マキロイの米ツアー参戦。

 北アイルランド出身の20歳、ネクスト・タイガーとして今もっとも期待されているローリー・マキロイは、先月上旬に来季からの米ツアー参戦を表明したのである。

 ライバルの決断に対する石川の反応はこうだった。

「ちょっと前に何かのニュースで見た時に、ローリーは来年も欧州ツアーだと聞いて、もう米ツアーに行った方がいいんじゃないの? と思ってました。米ツアー挑戦は本人も納得して決めたことだろうし、僕なんかまだ恥ずかしくて言えないですね。まだ全然です」

 石川は日本ツアーで賞金王に輝き、マキロイは最終戦で逆転されて惜しくも欧州ツアーの賞金ランク2位に終わった。両者とも各ツアーでの実績という点では大きな違いはないはずだ。それなのに石川が一歩引いてしまうのは、世界の舞台で残してきた実績が格段に違うからに他ならない。

 マキロイは2月にツアー初優勝を飾ると、同月のWGC-アクセンチュア・マッチプレー選手権ではベスト8に残って大旋風を巻き起こした。マスターズ20位、全米オープン10位、全米プロ3位、WGC-HSBCチャンピオンズ4位とビッグトーナメントで軒並み好成績をマークした。

 石川はマッチプレー選手権には出場することもできなかったし、初めてマキロイと同組で回ったマスターズでは予選落ちした。全米プロはギリギリで予選を通って56位、HSBCチャンピオンズも17位止まりだった。

来季の海外大会で活躍できれば……米ツアーも見えてくる。

 ツアー最年少での賞金王獲得は石川に新たな自信を与えるはずだが、米ツアーで戦う真の自信を得るために必要なのは、日本とはセッティングやラフの異なる米ツアーやメジャーでの実績である。

 来季はメジャーやWGCなど米ツアー10試合程度の出場が見込まれる。そこでの活躍の度合いこそが、最年少賞金王の米ツアー参戦時期を占う試金石になる。

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石川遼
ロリー・マキロイ

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