青春GOLF ――石川遼に密着! BACK NUMBER

ついに日本の頂点に立った石川遼。
来季、米ツアーの可能性は? 

text by

雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byAkihiro Sugimoto/AFLO SPORT

posted2009/12/07 14:30

ついに日本の頂点に立った石川遼。来季、米ツアーの可能性は?<Number Web> photograph by Akihiro Sugimoto/AFLO SPORT

 青く透き通った空に白いボールが伸びていった。

「結果よりもスイング」と言い続けてクラブを振ってきた1年の最終戦最終ホール。石川遼が「満足でした」と振り返った4番アイアンでのティーショットは、力強くスピードに満ちたスイングから放たれたものだった。

 男子ツアーの掉尾(ちょうび)を飾る日本シリーズJTカップ、18番パー3のグリーン周りは古代ローマ劇場のようにすりばち状になっている。ティーショットのミスで3日連続ボギーを叩いていた石川がピン右5mへのナイスショットを見せると、それだけで「ウオォォー!」と地響きのような歓声がコースにこだました。

ライバル池田勇太と共に最悪のスタートを切った最終戦。

 初日の石川は賞金ランク1位の選手にあるまじき最下位発進だった。2日目も最下位から脱出できず、華々しい活躍で賞金王を決める野望はかなわなくなった。

 一方で賞金王レースのライバルとなる池田も下位に沈み、最終日を待たずに賞金王は確実な状況となっていた。それでも、石川は毎日ラウンドを終えると、飽くことなく練習場に足を運んで、スイングをああでもない、こうでもないと調整し続けた。

「初日が終わった時点では練習してきたことができずに“何をやってんだ”と思ってた。でも、最終ラウンドまで上達しようという気持ちをなくさなければ、そういう経験もプラスにできる。きょうのラウンド後の練習では、何カ月ぶりかで気持ちよくクラブが振れた」

 3日目を終えた時点で口にしていた手応えは、最終日にはっきりと目に見える形になった。17番パー5では追い風と下り傾斜の中で370ヤード級の迫力に満ちたドライバーショットを放った。その前の16番では2mのパットを確実に沈めてパーセーブ。今年1年で大きく変わったパッティング面の進歩も示した。

最後の最後で「賞金王の実力」を見せつけた石川。

 なぜ自分が賞金王となり得たのか?

 ちょっと遅まきではあったものの、それを最終ラウンドのプレーではっきりと語ることによって1年を締めくくったのだった。

 日本のトップに立って(おそらく本人はそうは思っていないだろうが)、5年間の賞金王シードも獲得した。

 そうなると、次のステップとして米ツアー挑戦が期待されるのも当然のこと。

 実際、石川の未来のライバルになるであろうある若手選手が、一足先に米ツアー行きを決めているのだ。

<次ページに続く>

► 【次ページ】 もうひとりのライバル、ローリー・マキロイの米ツアー参戦。

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