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【動画】「常識を変えないといけない」東海大学・西出仁明監督、就任1年目で目指す新しいチーム像と“寝耳に水”だった監督交代秘話「覚悟を決めようって」《徹底解剖①》

2026/10/08
 大学駅伝の注目チームを動画インタビューで掘り下げる「徹底解剖」シリーズ。今回はトラックシーズンに存在感を示している東海大学をピックアップ。指導者と選手合わせて4名に駅伝シーズンの展望を聞いた。
 第1弾には、西出仁明監督が登場。4月に両角速総監督から監督を引き継ぎ、科学的・医学的アプローチからもトレーニングを実践しており、トラックでは早速結果を出している。チームの現状と期待する戦力、全日本大学駅伝と箱根駅伝でのシード権復活、そしてその先に見据えるものについて、約50分じっくりと話を聞いた。<永本脩、南坂柚汰、中野純平の動画インタビューも近日中に公開です> 

「要所要所で昨年と同じようなトレーニングを入れていく中で、昨年よりも速いペースでできている選手が多かったですし、全体としての消化率もすごく高かった。非常に充実した夏合宿ができたかなと思っています」

 話を聞いたのは北海道・紋別での夏合宿が終わった直後。西出監督は手応えを口にした。順調に練習が積めたという中でも、特に主将の永本脩(4年)、エースの南坂柚汰(4年)、中野純平(3年)の主力は順調に力を蓄えていると言い、この3人に加えて、平井璃空(3年)の成長を大きく評価した。

「彼はひと夏で一皮むけたというか、3人に追いつけ、追い越せという勢いで非常にいい形で走っています」

 さらに、7月の東海大記録会で1500m3分40秒01をマークしたルーキーの近藤寿樹の名前もあがった。

「夏、とても充実した走り込みができたので、トラックだけでなく駅伝でも走れる見込みが出てきました。能力の高さは見ていて感じるところがあるので、この先楽しみかな、と思っています」

突然だった監督就任への打診

 東海大は2019年の第95回箱根駅伝で悲願の初優勝を達成。「スピードの東海」として大学陸上界をけん引してきたが、2022年の第98回箱根駅伝で11位となって以来、シード権内に返り咲けていない。

 そんな中での監督交代。規定路線だったのですか? と質問を投げかけると、「いやいやいや、全然です」と苦笑しながら予想外のバトンタッチについて明かしてくれた。名将の後を継ぐことになるだけに、少し考える時間もあったというが、決意を固めたという。

©︎Shigeki Yamamoto
©︎Shigeki Yamamoto

「ここ数年は選手たちのトレーニングメニューは僕が立てていたこともあり、やってみること、チャレンジすることも大事かなと思って引き受けさせていただきました」

 両角速前監督(現・総監督)から辞任の意向を伝えられてから、2週間ほどでの新監督決定。決定までの間に「強かった東海大を復活させたい」「今いる子たちがどうやって伸びるのか」「東海大学に来たいと思ってもらえるにはどうすべきか」と様々なことを考えた。

「ただ、一番は、やっぱり今いる子たちが『来てよかった』と思ってもらえること。東海で強くなったとか、東海でよかったって思えるチームを作っていけば、それが一番なのかなと思いました」

チーム全体の底上げと、中野の快進撃

 急な監督交代だったが、選手たちも大きな戸惑いなく新体制に移行できた。そして昨年度から取り組んでいるトレーニングの結果が、前半シーズンでのトラックでの躍進をもたらしている。

 前半シーズンは5月4日の全日本大学駅伝関東地区選考会を一番のターゲットと定め、トレーニングを積んできた。選考会では4組のうち、1組と3組で組トップを取り、2位で通過。主将の永本が足をけがしていたが、それを全員がカバーしよう、としっかりまとまった結果だった。

 特に4月の初戦となった関東インカレ男子1部ハーフで、中野純平が3位、可児悠貴(4年)が7位と2人が入賞し、チームに勢いをつけた。中野の勢いはここにとどまらず、全日本大学駅伝関東地区選考会で3組トップ、2週間後の関東インカレ男子1部10000mでは自己ベストを大幅に更新し、日本人トップでゴール。7月のホクレン網走大会では5000mのベストも更新した。

©︎Yuki Suenaga
©︎Yuki Suenaga

 驚きの快進撃だが、西出監督は「彼がやってきたことが、ようやく実を結んだといっても過言じゃないと思います」という。指導陣が「こうした方がいいよ」「やり続けようね」と言っていることを日々ていねいに繰り返していた中野。食事から見直し、自分でも試行錯誤してきた結果が今だという。

 中野の高校時代の自己ベストは、5000m14分40秒台。そこから各校のエース級の選手たちと競り合えるまでに成長したことはやはり驚きに値する。コツコツとやり続けてきた以外に、西出監督が考える中野の成長の要因は……ぜひ動画でご確認いただきたい。

トップ4人は練習からバチバチ!予選会でも期待

 動画ではほかにも、以下の話題を話している。

  • 「今年の箱根出場は無理」新チーム始動直後の衝撃発言
  • 高校時代の中野に声をかけた、両角先生の眼力
  • 練習からバチバチ!「予選会でトップをとってこい」と声をかけた選手は?
  • アジア王者・飯澤の指導も…1500mの面白さはとは?
  • シード権獲得は「マスト」。そのための対策は?
  • 「常識を変えないと」高速化する駅伝への対応
  • 「乳酸値をとりながら」二重閾値走を取り入れた手応え

 チーム全体が充実し、底上げができていることを感じさせた取材。箱根駅伝予選会から「強い東海」の姿を見せてくれるのでは?そんな期待が持てる取材となった。今後公開予定の動画とあわせてぜひご覧ください。

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photograph by Shigeki Yamamoto

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