「名捕手の存在が10年間、チームを安泰にする」とは球界の格言だが、好調・中日を支えているのは、間違いなく谷繁元信の存在と言っていい。
今季、中日は川上憲伸、ウッズという投打の主軸を放出し、チームの若返りを図ったが、格言を知ってか知らずか、プロ生活21年目を迎えたこのベテラン捕手だけは、決して手放すことはなかった。2年前、中日を53年ぶりの日本一に導いた立役者の重要性を、落合監督は重々認識していたのである。
事実、4月7日のヤクルト戦で故障し、約1カ月に渡り戦線離脱を余儀なくされている間、期待されていた若手捕手もその穴を埋めることはできず、中日は5位に低迷。しかし4月30日に復帰を果たすとチームの成績も徐々に上向き、球宴前の8連勝で、ついに首位・巨人に1.5ゲーム差まで詰め寄ったのである。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Tamon Matsuzono