ラファエル・ナダル(スペイン)が、ひざの故障でウィンブルドンの前哨戦を欠場すると聞いた時は、幽霊にでも出合ったような気分だった。
彼がひざに古傷をかかえているのは公然の事実。だが、今年の初めに全豪を初制覇した時点では、故障は完治したものと思われた。2週間、足腰への負担が大きいハードコートを走り回ってもナダルの動きは軽快だった。また、決勝でのロジャー・フェデラー(スイス)との4時間超の死闘を見れば、ひざは問題なしと判断するしかなかった。だから、故障の再発は思いがけない知らせだった。
ナダルは結局、ウィンブルドンを欠場した。「僕のテニス人生で最もつらい決断だった」と話したナダル。フェデラーは「残念だね。彼は最高のライバルであり、僕たちはこれまで素晴らしい試合をしてきたからね」とナダルを気づかった。
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photograph by Hiromasa Mano