大久保嘉人はマジョルカ行きを遅らせてまでドイツ戦に臨んだ。日本では当然の選択と捉えられがちだが、欧州からの目線では、それはとても歯痒く見える。
現在、欧州のある有名クラブの要職に就く元Jリーガーは僕に向かって、次のような台詞をしみじみと語った。
「中田の活躍を機に、こちらでは一時、日本人選手が活躍しそうだという機運が高まったものの、今やそういう声は聞こえない。頭打ちだね。彼らには決定的な何かが欠けている」
彼らの近況は、日本で逐一伝えられている。小野フル出場。俊輔は得点に絡む。高原先発出場。柳沢は交替出場。実際には、出番のない選手もいるのだけれど、総数は多いので、なにやら賑やかに聞こえてくる。日本人選手は総じて健闘しているような印象を受ける。
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photograph by Tamon Matsuzono