試合終了直前、自らが犯したファウルでPKを献上。それが決勝点となって、ウクライナに敗れたのだから、29歳での初代表、箕輪義信にとっては、辛いデビュー戦だったに違いない。
だが、箕輪に期待されていたのは、DFとしての高さと強さ。相手に競り負けての失点ならともかく、特長を発揮した結果の──しかも不可解な──PKなのだから、下を向く必要はない。
とにかく、この試合で、箕輪は国際Aマッチ出場「1」を記録した。これは同時に、川崎フロンターレにとっても、初キャップ。川崎はクラブの歴史に、新たな1ページを加えたわけである。物は考えようで、悪夢のファウルさえ、箕輪にとっても、川崎にとっても、その名を全国に知らしめる好機となっただろう。
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photograph by Tamon Matsuzono