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'08年シーズンを変えるECUの共通化。

 毎年、レギュレーションやルールが細かく変更されるスポーツは他には無いといっていい。新たなレギュレーションがニューマシン・コンセプトをチームに求め、テクニックの自己修正をドライバーに課し、レースそのものの流れを変えていく。そこにF1ならではのダイナミックな魅力があるのだと僕は思う。

 '08年シーズンでもっとも注目される新レギュレーションは、エンジンの“電子制御頭脳”であるECU(エンジンコントロールユニット)がFIAによって共通化されることだ。ECUは入札によってマクラーレン製のものに決定され、これを全チームが使用することになった。今までは独自に制御プログラムが組まれていたのだが、この変更でオフの間、各チームは対応に追われた。自社製のマクラーレンが必ずしも有利とは言い切れないものの、フェラーリなどは不満気だ。このワンメイクECU化でトラクションコントロールやエンジンブレーキコントロールなどが禁止され、それらの監視、管理は容易になる。実はこれがFIAの狙い。FIA側は今後チームの開発競争に歯止めをかけ、さらに統制力を強めたいと考えているのだ。

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