F1レーサーだった中嶋悟、プロゴルファーの中嶋常幸と鼎談したことがある。中嶋悟が引退した直後の話で、僕は引退を決めた理由を聞いてみた。
「新しいマシンを見たときに、自分の体力では持て余すだろうなって思ったんです」
中嶋は、F1レーサーとしては肉体的には恵まれていなかった。もちろん身体能力を高める努力は人一倍やった。それでも不足している部分は「ミスを犯さないこと。つまり減点を抑えること」で補おうとしたという。
「例えば、身体能力はコーナリングでのブレーキ操作で大きな差となる。僕が目一杯の力でブレーキングするところをセナは、軽々やってのける。すると彼には微妙な操作をする余裕ができるが、僕にはその余裕がない」
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