ルックスは典型的なコギャル系ながら、中身はバリバリの体育会系。渡邊久江(AJ)ほど、誤解を受けやすい女子キックボクサーはいない。確かに10代の頃には渋谷や原宿を徘徊したり、プータロー生活を送っていた時期もあった。しかし4年前、偶然女子格闘技の記事を目にして「私でも目立てそう」と格闘技を始めたことが彼女の運命を変えた。祖父は地元栃木で有名な競輪選手だったから、筋は良かったのだろう。いまや女子キックの単独イベント『Girls SHOCK』の看板選手である。
ここ数年、女子格闘技は総合(柔術を含む)、ボクシング、キックと3つのルールに分かれて発展してきた。しかし選手の絶対数が足りないため、多くの選手はジャンルの壁を飛び越えて行ったり来たり。渡邊もそのひとりでキックを主戦場とする以前には、総合格闘技家や女子ボクサーとしてのキャリアを持つ。最終的にキックを選んだ理由もふるっている。
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photograph by Yukiyo Matsumoto