この時期になっても「守備の約束事がない」と選手が口にするのは、ジーコ監督に罪がある。残念ながらジーコは4年間も監督を続けながら、守備のやり方さえ徹底できなかった。どこから守備をするのか、どうプレスをかけるのか、意思統一できない監督なんて欧州のクラブなら半年でクビだ。
たとえばオランダ代表のファンバステン監督は、ウィングの選手に「相手のサイドバックがあがっても、オマエは自陣深くまで戻らなくていい」と指示している。攻撃のために力をセーブしろ、中盤の選手がカバーするから、ということだ。ジーコの場合、そういう選手ひとりひとりの役割をはっきりさせていない。だから、左サイドばかりが崩されたりする。
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photograph by Toshiya Kondo