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米国テニス復権の鍵は、あの熱血漢が握っている。

2009/03/08

 世界を引っ張ってきた米国テニスが危機に瀕している。今年のウィンブルドンで、米国選手が男女ともにベスト8に残れず、'22年に現行方式が始まって以来初めてという不名誉な記録を作った。これが、彼らが苦手な赤土で行われる全仏なら納得できる。しかし、男女あわせてシングルスで88回の優勝を誇るウィンブルドンでの惨敗は、米国テニスの将来が危ぶまれる出来事だ。

 南米の台頭、旧東欧の躍進、アジア女子の成長など、米国を脅かす要因はいくらでもある。しかし、一番の問題は、若手が育っていないことに尽きる。男子はサンプラス、アガシらに頼り切り、女子のダベンポート、カプリアティはケガで戦線離脱、ウィリアムズ姉妹は燃え尽き……と、若手への健全な橋渡しは行われていない。その間に、サンプラスは去り、今年の全米でアガシも引退する。ダベンポート、カプリアティの今後も微妙だ。

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photograph by Hiromasa Mano

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