2部リーグで、これだけきちんとしたサッカーが行われているのは、世界的にも非常に珍しいことではないだろうか。J2のことである。
「きちんと」の定義は難しいところだが、海外の監督や記者などの日本評に頻出するふたつの単語──collective,discipline──が、それをうまく表しているのではないかと思う。きちんとしたサッカーとは、「集団的で、規律のあるサッカー」というのが、私なりの定義である。
ヨーロッパのトップリーグでさえ、下位同士の対戦になれば、やたらとボールを蹴りあう、大雑把なサッカーが展開される。周りのことなどお構いなしのスタンドプレーも少なくない。ところが、J2ではまずバランスよく、コンパクトな守備ブロックを作るところから始まる。スペースを与えることなく、組織で相手の攻撃を封じてしまう。どのクラブも、実に整然としたサッカーを行っている。2部リーグだからといって、雑なサッカーをよしとはしない。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています