「金をかければ、そんなに簡単に世界挑戦ができるのか」
“亀田批判”で物議をかもした具志堅用高さんの毎日紙上の発言は業界内から批判もされたが、ある面真実を突いている。世界ランキングに入っても、視聴率の取れそうなキャラでなければ、テレビ局はその気にならない。訪れるかどうか分からない挑戦の機会を待ち続ける世界ランカーはいくらでもいるのである。
嶋田雄大(35)もその1人だ。10代の頃タイソンに憧れ、出身地富山から単身NYキャッツキルに飛び夢を追ったこともある。日本ライト級王座に2度挑戦し失敗。22度防衛のリック吉村が厚い壁だった。その後3度目の挑戦でリック返上の王座を獲得。稲田千賢、長嶋健吾(現在は建吾)らの国内強豪を撃破して5度守った日本王座を返上したのは、世界挑戦の準備に専心するためだった。以来2年近く、律儀なボクサーは出番を待ち続けている。所属のヨネクラジムは5人の世界王者を育てた大手ジムだが、その実績をもってしても今は簡単に世界戦ができないのだ。
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