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「データを重視し過ぎた弊害が…」イチローが憂う“個人競技化”する野球と甲子園決勝に見た「いろんな点の取り方」《独占告白/後編》

2026/10/22
日米通算4367安打。世界の誰よりもヒットを打ってきた偉大な打者はまた、235本ものホームランを放ってきた。その打撃の真髄と、美しき野球観に迫る。(原題:[スペシャルインタビュー]イチロー「ホームランって“花火”なんですよ」(後編))

――イチローさんがホームランを狙うときは、どうやって打ちにいくんですか。

「ボールの下3分の1を狙って、スピンをかけるんですけど、僕はホームランを狙いにいくことには向いていないんです。だって見逃し三振でも構わないからって、真ん中付近の甘いゾーンを待つんでしょ。厳しい球は捨てて、ストライクとコールされても仕方ないってスタンスですよね。それ、僕には無理です。見逃し三振が許せない。本能的に『この球はホームランにはできないけどヒットにはできる』ってなるから、打ちにいっちゃうんです。ヒットを打ちたい欲が勝るから、次に来るかもしれない甘い球を待つ、なんてできません」

――イチローさんは以前、「打率が2割2分でよければホームランを40本打てる」と発言したことが報じられています。

「えっ、2割何分?」

――2割2分です。

「2割2分って言った? 2割5分じゃなくて? いや、2割2分なんて40本でも許せない。2割5分って言ったんじゃないかな。僕に2割2分はあり得ません。ただ2割5分なら40本、とは当時、言ったな……言ったけど、やっぱり40本は無理だったと思います。左バッターがメジャーで40本を打つためには、レフトへホームランを打てなければ厳しいでしょう。レフトへ打ち損じたのに入っちゃった、がなければ40本は打てません。それは僕にはない。ライト、右中間、頑張ってセンターへは打てても、レフトへは打てません。だから、もし本当に率を捨ててホームランを狙ったとしても、30本までだったんじゃないかな」

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photograph by Naoya Sanuki

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