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《ノンフィクション》フィギュアスケート強化部・小林芳子、22年間の奮闘と選手との絆「アクシデントに龍一君はずっと泣いて…」「今度は『皆のおばあちゃん』に」
一枚のゴミ袋が、強化部人生の始まりだった。
本番を控えたスケートリンク、公式練習に臨む選手たちはコーチのアドバイスにうなずきながら洟をかむ。まるめたティッシュを、リンクの壁にテープで貼りつけたビニール袋にポイッと投げ入れ、滑り出す。
「あのゴミ袋、世界で最初にやったのが私かな(笑)」
試合前の選手が、いかにストレスなく競技に集中できるかをサポートする。今や試合前の日常風景ともなった一枚の袋は、小林芳子の気遣いの象徴である。日本スケート連盟フィギュア強化部で22年にわたり、浅田真央や羽生結弦、そして三浦璃来&木原龍一のりくりゅうペアに至るまで、数々の選手たちを見守ってきた縁の下の力持ちは、今年6月に定年を迎え、惜しまれながら退任した。その半生は、常に日本のフィギュアスケートの歩みとともにあった。
1955年、「もはや戦後ではない」と言われた高度経済成長期に、小林は兵庫県で生まれた。神戸の娯楽施設の中にリンクがあり、スケートに出会う。後に坂本花織のコーチとなる中野園子が3つ上の先輩で、共に練習を重ねた。
「中野先生は昔っからお姉さん気質でね。早朝の朝練も一緒に待ち合わせて通ったり、本当に面倒をみてもらいました」
競技は高校生で引退したものの、地元兵庫のスケートに貢献しようと大会運営やスケート教室の手伝い、並行して審判の勉強を続けた。転機が訪れたのは2004年のこと。2月の世界ジュニア選手権(オランダ)に帯同するよう、急遽、日本スケート連盟から依頼された。
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「雑誌+年額プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
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