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【秘話】「折れたバットを見て愕然と…」アーティストが明かすイチローとの“完璧な”銅像制作と除幕式ハプニング「この銅像はゲーブルだ、と」

2026/10/21
今年4月、マリナーズ本拠地の球場前にイチローの功績を讃える銅像が設置された。この像を作ったアーティストがイチローの協力と除幕式のハプニングの内幕を明かす。(原題:[除幕式秘話]イチローと作り上げた“完璧な”銅像)

 完璧主義者とはつまり、完璧になることがないという意味だ。その不完全さの中にこそ、美しさがある。

 2026年4月10日、シアトルのT-モバイルパーク前に設置された自身の銅像の幕が下ろされた瞬間、バットが根元からポッキリと折れてしまったとき、だからこそ、イチローは一人大きく笑ったのではないか。

 イチローが実際の銅像の姿を見たのは来客と同じくこのときが初めてだったが、完成までの1年間、制作過程で深く関わってきた。

 除幕式の直後の記者会見で、イチローは銅像を作ったアーティストについて次のように語った。

「このスタチュー(銅像)を作るにあたって、作者のルーさんの作品を最初に写真で見たときに、すでに驚くようなクオリティでした。ポーズは(球団の指定で)決まっていましたが、細かいディテールはテレビ電話での打ち合わせで。その過程でもリクエストをすぐに修正して形にしてくれて、驚いてばかりでした。本物のアーティストって変わった雰囲気というか、独特の個性を持っている方が多いですよね。この作品を見たときに、アスリートにもアーティストの要素を携えていてほしい、そんな思いに駆られました」

「この、ものすごいエネルギーを伝えるのが私の仕事」

 そのアーティストの名前はルー・セラという。63歳。シアトルから約3000km離れたシカゴの北の郊外にスタジオを持っている。大の野球ファンで、子どもの頃から地元球団のカブスに夢中だった。初めてメジャーリーグの作品を手掛けたのは、カブスの実況アナウンサーとして愛されたハリー・ケリーの記念像だった。その後、主にカブス、ホワイトソックス、タイガースなどの、球団史で最も偉大な選手や人物の記念像を制作してきた。

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photograph by Getty Images

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