「今季は自分ファーストで行っていいかなと思っているんです」
意外な発言だった。東海大学九州を卒業後、大阪エヴェッサでの1季を経て、シーホース三河に加入して8季目となるポイントガードは、自分の活躍よりもチームが求める役割に徹することを重視してきたからだ。
「大学の頃は自分が点を取ることが仕事でした。でも三河には自分よりも得点能力の高い選手がたくさんいるので、周りを生かすことを学びました」
現チームで言えば、B1得点王に3度輝いたダバンテ・ガードナーや日本代表の中心選手となった西田優大。過去に遡れば、2020-21シーズンの最優秀選手・金丸晃輔、ベテラン帰化選手の桜木ジェイアールもいた。「主役」たちを長短自在のパスで引き立てつつ、脚力を活かした激しい守備や“長野フェスティバル”と評される爆発力でチームにスパイスを与える。長野誠史はゲームチェンジャーであることを自らの喜びとしてきた。
いい意味で欲がない。いい意味で力が抜けている。三河での出場382試合のうち先発は103試合。起用法も全く気にしない。
「スタートとシックスマンでは考え方がけっこう違うとは思うんですけど、意識していることは変わりません。ヘッドコーチの求めるバスケに合わせながら、その中で自分の良さを出せれば、化学反応が起きていい結果が出せると思っているので」
無私の司令塔が「自分ファースト」?
昨季はチーム最多の平均4.7アシスト、とりわけ11月9日の仙台89ERS戦では、キャリアハイに並ぶ13アシストを記録した。また、長野が出場していた時間帯のチーム全体の得失点差は1試合平均+5.6で、ガードナーに次ぐ2位だった。
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