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「相手の気持ちを折る」“圧勝の金メダル”柔道・永瀬貴規、パリで奪われた技あり「0」、受けた指導も「3」…その裏にあった「勝てない時期」とは?
2024/08/18
この階級では五輪史上初となる連覇を果たした求道者。東京五輪からの3年間は苦難の日々を過ごしたが、心は折れなかった。パリで自らの強さを示すために。(原題:[柔道81kg級初の2連覇]永瀬貴規「世界最強の証明」)
「優勝が決まった瞬間は“よっしゃー!”という思いでしたね。興奮状態でした」
金メダルを決めた直後の落ち着いた表情はいつもとまったく変わらなかった。だが、四方に礼をして畳を下りると、大きな声を張り上げた。普段は冷静な男が笑顔をのぞかせた。
柔道男子81kg級。永瀬貴規は同級では五輪史上初となる2連覇達成とともに、日本では谷亮子、野村忠宏に続く3大会連続メダルの偉業を達成。選手層が厚く、大会のたびに王者が代わる激戦階級を制し、「日本人がなかなか勝てない階級と言われていたが、それを覆したいという気持ちも持っていた。それが証明できたと思う。私らしい柔道ができた」と胸を張った。
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photograph by Tetsuya Higashikawa / JMPA