個人戦に先駆け、10カ国が威信を懸ける団体戦。上位国のシングルでの争いが拮抗する構図のなか、日本フィギュア界の悲願となるメダルの成否は、いま急成長を遂げつつあるペアの二人に託された。
2月4日から、フィギュアスケート団体戦が開始される。2014年ソチオリンピックから始まった団体戦は今回で3回目だが、日本は過去2回とも5位に終わった。
だが北京では、メダルの期待が高まっている。その最も大きな理由は、ペアの三浦璃来&木原龍一組が急成長して一気に世界のトップクラスへと台頭してきたことだ。今季は安定した演技を見せて、出場した大会全てでメダルを獲得。そして大会ごとに自己ベストスコアを更新してきた。過去2回はひたすら男女シングルでポイントを稼いでいた日本チームに、トップクラスのペアが加わったため、団体戦メダルが現実のものとして見えてきたのだ。
過去の大会の成績から北京オリンピックの団体戦に選抜されたのは、ロシア(ROC)、アメリカ、カナダ、日本、中国、イタリア、ドイツ、ジョージア、チェコ、ウクライナの10カ国。このうちショートとリズムダンスの結果の上位5カ国のみが、フリーに進出する。恐らくロシア、アメリカ、カナダ、日本、そして5チーム目は中国かイタリアになると予想されている。
本番では何が起きるかわからないとはいえ、今シーズンのこれまでの成績から判断すると、ロシアは女子、ペアとアイスダンスの3種目でトップに来る可能性が高く、男子もそこまで崩れることはないだろう。今回の団体戦は、ロシアの圧勝が予想されているのだ。
そして2位と3位は、おそらく日本、アメリカ、カナダの3カ国の間で競われることになる。種目別に、過去の成績から客観的に予想してみよう。
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photograph by Asami Enomoto