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進化したソールオリエンス、安定株のタスティエーラ、それとも“虎柄の男”…ポスト・イクイノックスは誰か?<有馬記念プレビュー>

2023/12/22
ソールオリエンス Sol Oriens [父]キタサンブラック [母]スキア [生産]社台ファーム [馬主]社台レースホース [調教師]手塚貴久(美浦) [通算成績]6戦3勝 [主な勝鞍]'23皐月賞(GI)
秋のGI戦線の主役イクイノックスの電撃引退と最強牝馬リバティアイランドの不在。混迷の一戦を制するのは若き精鋭の才覚か、歴戦の猛者の意地か。乱世の到来は、勇躍の好機にもなりうるはずだ。

 前年王者にして世界ランク首位のイクイノックスが年の瀬を待たずに電撃引退を表明した。2023年の中央競馬の総決算、第68回有馬記念(12月24日、中山競馬場)は混迷を極める一戦となる。レースの焦点はポスト・イクイノックスだ。

 36年ぶりに関東馬がクラシック三冠を全勝した3歳牡馬からは皐月賞馬ソールオリエンス、日本ダービー馬タスティエーラがエントリー。1歳上の絶対王者との対戦こそ叶わなかったが、次代を担うにふさわしい2頭だ。3歳牡馬は近7年で4勝。馬齢によるアローワンス(負担重量が4歳以上の牡馬より2kg軽い)があり、絶対的に有利とされる。

 手塚貴久厩舎所属のソールオリエンスはイクイノックスと同じキタサンブラック産駒。ハイセイコーが優勝した1973年以来50年ぶりに重馬場で行われた今年の皐月賞でGI初勝利を挙げた。18頭立ての17番手で迎えた最後の直線でのごぼう抜きは衝撃的だった。史上最大の逆転劇を可能にしたラスト3ハロンの35秒5はメンバー最速で、次位より0秒9も速かった。この圧倒的な“差”はドゥラメンテ、ナリタタイシンが持つ従来の記録(0秒6差)を大きく更新。規格外の末脚に与えられたレーティング120は、無敗の三冠馬コントレイル('20年)などに並ぶ皐月賞史上最高タイの評価だった。2歳戦が実施され始めた1946年以降では最少キャリアの3戦目で皐月賞馬に上りつめた駿馬を、手塚調教師は「歴史に名を刻む資格がある馬」と評する一方で、「本当に良くなるのはまだ先」と未完成であることを強調してきた。後肢の筋肉が成長途上で、皐月賞前の京成杯では最終コーナーで大きくアウトコースに逸れるなど走りは荒削り。同師は「夏を越して、そういった面も見られなくなった」と着実な進化を感じ取っている。

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photograph by Keiji Ishikawa
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