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《独占インタビュー》「まだまだ強くなるわ。保証する」岡田彰布からの“午前3時の電話”と頬を伝った涙【18年ぶりの優勝秘話】

2023/10/05
18年ぶりに歓喜のリーグ優勝を果たした西の伝統球団は、後半戦から盤石の独走態勢を築き、圧倒的な強さを見せつけた。球界最年長の名将はチームをいかに変革し、復活に導いたのか。40年以上も密着する「岡田番」の名物記者に秘話を明かした。

 ベンチから姿を現した。その瞬間、甲子園が揺れた。「岡田、岡田」の絶叫がこだまする。コーチ陣に押し出されながら、マウンドに歩を進めた。待っていたのは息子よりも若い選手たち。満面に笑みをたたえ、岡田彰布は輪の中に入っていった。

 2023年9月14日。岡田は6度、宙を舞った。球団にとって6度目のリーグ優勝。再びタイガースの歴史を紡いだ。

「よくもまあ、ここまで強くなったもんや。タイガースに復帰して、思っている以上にみんな、力があった。チームの成長は試合を重ねるたびに感じていったよ。選手も、普通に自分の役割を果たしたら勝てると思ったん違う? '08年みたいに、下から追ってくるチームもなかった。徐々にゲーム差が離れていくだけやったな」

 僕はスポーツ新聞の記者時代に岡田に密着取材をして以来、もう四十数年の付き合いになる。優勝を「アレ」と呼び、いよいよ目前に迫った頃、ひそかな願望を聞いた。

「できるなら甲子園で。それも、巨人相手となれば、最高やけどな」

 自らが監督として率い、優勝した'05年と同じ状況だった。当時も本拠地で、巨人を倒して選手たちに胴上げされた。「なあ、なんでこんなに長く優勝できなかったんやろ。ホンマ、オレは歯がゆくて仕方なかった」。まさに同じ舞台で、18年という積年の憂いを、ついに晴らした。ブランクの長さ、65歳という球界最年長監督、怒濤の9月11連勝……。まさに異例ずくめの優勝になった。

前回、自身が指揮を執った'05年以来、18年ぶりのリーグ優勝を果たすと、高々とトロフィーを掲げた。9月14日の優勝は2リーグ制後、球団最速の快挙になった SANKEI SHIMBUN
前回、自身が指揮を執った'05年以来、18年ぶりのリーグ優勝を果たすと、高々とトロフィーを掲げた。9月14日の優勝は2リーグ制後、球団最速の快挙になった SANKEI SHIMBUN

開幕からの3連勝がシーズンを決定づけた。

「シーズンの中で必ず節目というか、ターニングポイントになるゲームがあるんやけど、今回はそれがなかった。考えても、浮かばんかった。強いてあげるなら、開幕からの3連勝になるかな」

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photograph by Tadashi Hosoda

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