#1067
巻頭特集

記事を
ブックマークする

['24年パリ五輪代表監督に訊く]大岩剛が考える合言葉は“シームレス”「五輪代表は育成年代ではありません」

2023/01/26
W杯で東京五輪世代が躍動したようにパリ五輪世代は3年半後の鍵を握るだろう。若き逸材たちを率いる男が来年に迫った“本番”に向け、ビジョンを明かしてくれた。

――まず、'21年にJリーグのクラブからのオファーもあるなかでU-21日本代表監督の仕事を受けた理由はなんだったのでしょう?

「ナショナルチームの監督のオファーはそう簡単に頂けるものではないので決断しました。東京五輪が1年延期になり、パリ世代はチームの始動も通常より遅くなりましたし、'21年のU-20ワールドカップがコロナ禍で中止になった。しかも東京五輪と違ってアジア予選を突破しなければいけない。でも、ハードルやプレッシャーがある状況は、裏を返せば挑戦できるということでもあるので、悪いとは思いません」

――五輪代表はB代表とも言われますが、森保一監督率いるA代表の戦術など、意識することはありますか?

「B代表であることに変わりはないけれど、同じ戦いを選択することはありません。システムにしても、選手たちの特長を活かすことが大前提。プラス、日本人の強みを活かせるサッカーを選択します。代表はコツコツとチームを作り上げるグループじゃなく、選手をセレクトし、組み合わせるチーム。そのなかで選手個々を伸ばしていくことがA代表に繋がっていくと考えています」

――つまり選手それぞれの能力、円を大きくしていくというイメージでしょうか?

「そうですね。円が大きければ大きいほど、様々なサッカーに対応できますから」

――五輪代表は「育成年代」とも言われますが、大岩監督はどう考えていますか?

「絶妙な年齢だと思うけれど、育成年代ではないですね。世界を見ても所属クラブの主力で活躍する世代だから」

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Takuya Sugiyama

0

0

0

前記事 次記事