数々の名選手が世界のトップを競い、世界にたしかな存在感を示してきた日本モーグル。今、その歴史を継ぐべく、北京の地に立つ2人がいる。
堀島行真と川村あんりである。
堀島は今シーズンのワールドカップ全9戦(デュアルモーグルを含む)で表彰台に上がり、3度優勝を飾っている。高いレベルでの安定感に堀島自身、手ごたえを得る。
「今回のオリンピックでは、メダル獲得というところは最低限の目標としてやっていたので、まず準備としての段階ではしっかりできたんじゃないかなという気持ちはあります」
高校時代から国際大会で活躍。大学入学後の2017年の世界選手権で優勝するなど世界のトップを争う1人となった。2018年平昌五輪ではミスがあって11位にとどまったが、それをばねに成長し、今シーズンの活躍がある。
川村は現在高校2年生。中学3年生でワールドカップデビューを果たし、その初戦で2位となり脚光を浴びた。今シーズンは堀島と同じく3勝、年明けからはそのうちの2勝を含め全4戦で表彰台と上り調子だ。
「今シーズンはかなりよい滑りというか、よいランができているので、オリンピックでも同じようなランをして行きたいと思っていて。自信は……あります」
その表情にも自信がうかがえる。
シーズンを通じて世界のトップを争ってきた2人はそれぞれの持ち味と武器を持つ。
オリンピック5度出場、世界選手権優勝、ワールドカップ総合優勝など長年にわたり第一線で活躍、引退後はキャスターなどで活躍する日本屈指のモーグルスキーヤー上村愛子は、2人を語る上での前置きとして、モーグルの変化を語る。
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