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『グランマ・ゲイトウッドのロングトレイル』3300km踏破したおばあちゃんのたくましく、無謀で無敵な半生。

2022/01/18

 エベレストに挑戦した登山家の「そこに山があるから」という名言はあまりにも有名だが、山好きにとって、なぜ山に登るのかという問いは愚問である。67歳のエマ・ゲイトウッドは「ただ、楽しそうだと思ったから」と答えたという。

 3300kmにも渡るアメリカのアパラチアン・トレイル初の女性スルーハイカーであり、ハイカー達の生ける伝説、エマおばあちゃん。物語は、彼女を取り巻く過去の不運な家庭環境の回顧録や、1887年~1973年当時の時代背景と共に旅路を進めていく。若い頃から苦労を重ね、夫からの暴力に耐える日々。目を覆いたくなるような残酷な状況下でも、彼女の芯の強さが垣間見える。どんな境遇にあろうとも「自分を持っている」、それが彼女の強さだ。

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photograph by Sports Graphic Number

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