#1042

記事を
ブックマークする

<現役最終戦に秘めた思い(24)>白井健三「最後は笑ってガッツポーズ」

2022/01/04
6月6日の種目別を終えてSNSに「久しぶりに試合でこんなに笑いました。幸せを感じました」と投稿
東京オリンピック出場が絶望的となった時点で、気持ちを固めていた。数々の新技を生み出した“ひねり王子”は、人知れず最後の大会に臨んだ。

2021.6.6
全日本体操種目別選手権
成績
ゆか 2位(15.133点)
鉄棒 7位(13.366点)

   ◇

 白井健三の名前が世界に知れ渡ったのは、まだ彼が17歳のときだった。2013年にベルギーのアントワープで開催された世界体操選手権、白井は世界の強豪でも組み入れることのなかった技の構成で大舞台に臨んだ。半年以上も前に指導者から伝えられていたものだった。

《すごく受動的に決まったものです。先生に構成を伝えられたときは本当に? と思ったんですけど、これをやれば勝負できると言ってくれたので自分も必死に練習しました。17歳で無名だったので、失敗することへの恐怖感はなかった。失うものがありませんでした》

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by AFLO

0

0

0

前記事 次記事