「まるでリトルリーグの選手のようだ。大谷はメジャーリーグのレベルでそれをやっている」
今季、何度も、そして、あらゆるところで、選手、関係者たちが口にした表現。この言葉を初めて聞いたのは4月8日のこと。発したのはエンゼルスの正捕手マックス・スタッシだった。
「信じられないよ。101マイル(約162km)の直球を投げ、打球速度は115マイル(約185km)だ。彼はメジャーリーグにいながらにして、リトルリーグでプレーしているようだよ」
スタッシがまくし立てた試合は、本拠地で行なわれた4月4日のホワイトソックス戦のことだった。今季初先発は公式戦初のリアル二刀流。「2番・投手」で歴史的出場を果たした。
大谷は初回からエンジン全開だった。投げては100マイル(約161km)越えの直球を連発し、打っては第1打席で初球を右中間スタンドへ運ぶ飛距離451フィート(約137m)の特大2号本塁打。4回2/3を3失点、1自責点で勝利投手にはなれなかったものの、投打でチームの勝利に貢献した。
それから4日後。スタッシの興奮はいまだ収まっていなかった。
「彼は違ったもの(リアル二刀流&全試合出場)に今年フォーカスしているね。激しいプレーを毎日する準備はできている。今季初登板は素晴らしいものだったよ。球速は3桁マイル、しかも何度も(実際は9球)だ。それでいて2番打者を務め、初球をホームランだ。ただただ、アンビリーバブルとしか言いようがない。他になんて言ったらいいかわからないよ。彼は今年、あの時と同じようなプレーを続けていき、経験を積めば積むほどに投打ともに良くなっていくだろう。健康的にも最も良い状態にあると思うね」
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