父と子なら父子鷹だが、両親と3人の子どもたちが全員一流アスリートというこの家族を、どう言い表せばいいのだろう。初出場のウィンブルドンで4回戦に進出したセバスチャン・コルダ。世界ランク47位、21歳のスター候補だ。ゴルフファンにはLPGAツアーで活躍するジェシカとネリーのコルダ姉妹の弟、テニスファンには'98年全豪を制したペトルの息子と紹介すればいいだろう。母親のレジーナさんも自己最高26位の元テニス選手だ。
もちろん、話題性だけではない。昨年はこれも初出場の全仏で4回戦に進出した。全仏とウィンブルドンでともに初出場で16強は、オープン化('68年のプロ解禁)以降ではビヨン・ボルグらに次ぐ3人目の快挙だ。ボールを正確に捉える技術は父親のDNAか。196cm、77kgの細身から矢のような直球を放つ。姉ジェシカによると「コルダ家で最も運動能力が高く、父もかなわない」とか。冷静さは母親譲りだ。コルダは「ポーカーフェイスでいること、ネガティブな感情を表に出さないこと」を母親に学んだと明かしている。
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photograph by Hiromasa Mano