私は『あしたのジョー』が大好きである。高校生の時に初めて読んだ『ジョー』に衝撃を受け、北極を徒歩冒険するようになっても、心のどこかで矢吹丈のような一途な生き方を求めていた気がする。矢吹丈のライバルといえば、力石徹。二人の闘いが力石の死という結末を迎えることは、多くの人の知るところだろう。その力石徹に、まさか実在のモデルがいたとはにわかに信じられなかった。
極真空手の第一回全日本選手権の優勝者であり、かの大山倍達に認められ、梶原一騎(『あしたのジョー』原作者)が寵愛した人物こそ、本書の主人公である山崎照朝だ。
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