等々力に神様がいた――。復帰戦でゴールを奪って、それも手術した左足でオシャレなループシュートだなんて。その瞬間、川崎フロンターレの大黒柱、中村憲剛は見えない何かを心眼で感じたという。
8月29日の清水エスパルス戦。左ひざに大ケガを負った昨年11月の試合から301日ぶりのピッチだった。終盤に途中交代で入っていき、GKからつなごうとしたところを猛ダッシュでカットしてそのまま放り込んだ。出来過ぎたストーリーとは思わない。むしろ“等々力の申し子”にふさわしい復活劇であった。
「サッカーの神様」との表現を感覚的なものとして片づけたくはない。無論、リップサービスでもない。なぜ彼はそのように感じたのか。
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photograph by KYODO