#998
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<パイオニアの通信簿> 岡本綾子がズバリ! 今どき女子の〇と×。

2020/03/01
花盛りの大和撫子が世界でもっと活躍するために、期待が大きいからこそ、太鼓判も押せば、クギも刺す。世界ゴルフ殿堂入りを果たした「世界のアヤコ」が、愛情たっぷりに、若き後輩たちをジャッジする。(Number998号掲載)

 2020年。ついに東京五輪イヤーが始まっています。私の現在の立ち位置は、オリンピックについては外野席に座っているという感じで、ゴルフについてもフィールドの中心にいるわけじゃないから、今のところそう興奮もなく、広島で土いじりをし、愛犬と戯れながら、穏やかに3月第1週の国内女子ツアー開幕を待っています。

 ゴルフ競技の五輪出場選手が決まるのは6月の末ですね。条件は世界ランク15位以内。日本選手では……今世界ランク4位(2月17日現在、以下同)にいる畑岡奈紗は当確でしょう。なんだか選挙みたいね(笑)。でも12位、15位の渋野日向子、鈴木愛たちについては、正直なところ、まだわからないと思っています。

 私はそれ以上に、また新しいスターが出てくるのを期待しているんです。たとえば開幕2戦目から米ツアーに参戦している河本結。デビュー戦からトップ10に入ったし、スタートから彼女なりに手ごたえを感じているはずですから。はっきり言って現段階で渋野より技術は持っている。ただ、そのテクニックが生かせるかどうか、じゃない。スターになれるような特別な運を持っているかどうかなんです。

畑岡のスイングは素晴らしい。

 畑岡は、そんなに依存性の高い方じゃないから、周りに頼らない。その分、ストレスをためていく。去年の渋野の全英優勝はもう刺激どころじゃない、「ショック!」という感じだったでしょう。ましてや自分はその試合で予選落ちしたわけだから。「何で?」と思ったはず。そこからメンタルを立て直して、日本女子プロ選手権、日本女子オープンと国内メジャーを2連勝してみせたわけだから、東京五輪でも結果を残さないと気が済まないと思います。

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photograph by Ichisei Hiramatsu

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