テニスの全米・全豪オープンで2大会連続優勝を果たした大坂なおみ。その快挙をコーチとして支えたのが、著者のサーシャ・バインである。全豪オープン期間中会場で行われた記者会見で、サーシャは記者から『オンコートコーチング』に対する意見を求められた。試合中にコーチが選手にテニスコート上で指導できるこの仕組みはWTA(女子テニス協会)ツアーでのみルールで認められている。その『オンコートコーチング』について、サーシャは個人的な意見として「好きではない」と答えた。個人競技としてのテニスの本質は、テニスコート上の問題はすべて自分自身で解決することにある。それはサーシャの父親が彼にテニスを勧めた理由でもあったそうだ。昨今の日本のアマチュアスポーツにおいては体罰やパワハラなどの問題もあり、勝敗だけでなく人間的な成長が重要視される。勝負への執着と人間的成長が矛盾することなく、両輪として選手を押し上げていくためのひとつの答えが本著にある。
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photograph by Sports Graphic Number