韓国で行われた世界選手権は、優勝すれば東京五輪に内定する大一番だった。日本代表の主将として、エースとして、期待に応えた2つの金メダル。戦い終えたばかりの王者が1年後を見据えて語った。(Number984号掲載)
大暑を過ぎ、雲高く刺すような日差しが照りつける東京。瀬戸大也が世界一の称号を取り戻した韓国・光州とはまた違う空が広がっていた。瀬戸の表情も韓国にいるときとは違い、いくぶんリラックスしているようだ。
「ちょっと、恥ずかしいっすね」
六本木けやき坂通りで撮影をする瀬戸に気づいた女性ファンの視線を受けて、照れたように言う。それでも、声をかけられれば気さくに写真撮影に応じていた。
そういえば2017年、名古屋で行われた日本選手権でも、試合後に出待ちをしていたファンに対して1時間ほど握手をしたり写真を撮ったりする瀬戸の姿を見たことがある。思い出話をすると「だってなかなか名古屋とかには行けないですから。観に来てくれるって、うれしいですよね」と人なつっこい屈託のない表情で笑った。
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photograph by Nanae Suzuki