スペインの優勝で幕を閉じたU-21欧州選手権で、懐かしい名前を耳にした。
「ハジ! ハジ! ハジ!」
開催国イタリアのスタンドにはルーマニア人が目立った。彼らはルーマニアの試合に駆けつけては、かつての英雄とその息子の名を叫んだ。
準決勝に進出し、東京五輪出場を決めたルーマニアU-21代表のゲームメイカーがヤニス・ハジだ。
その苗字からもわかるように、父親は'90年代で最高のミッドフィルダーのひとり、ゲオルゲ・ハジ。ヤニスは父親と同じ10番を背負って攻撃を指揮し、大会で2得点を決めている。ヤニスがゴールを決めた第1戦のクロアチア戦が行われた6月18日は、25年前に父ゲオルゲが'94年アメリカW杯、コロンビア戦でスーパーゴールを決めたのと同じ日付だ。
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photograph by Mutsu Kawamori