走攻守、すべてにおいてハイレベルな技術を備えたイチローが、
40歳を超えても進化し、可能性を示したのが「走塁」だった。
驚異の一塁到達タイムと盗塁に込められた超一流の哲学――。
40歳を超えても進化し、可能性を示したのが「走塁」だった。
驚異の一塁到達タイムと盗塁に込められた超一流の哲学――。
2019年3月21日、午後9時27分、東京ドーム。4対4で迎えた8回2死二塁の勝ち越し機。
イチローはメジャー通算10734回目の打席に向かった。
満員の46451人のファンは「イチロー」コールを送り、メジャー通算3090安打となる勝ち越し適時打を望んだ。
ベンチではマリナーズナインが総立ちで固唾を呑み、歴史的打席に食い入った。その中、菊池雄星はひとり目を赤く染め、涙していた。
カウント1-2。救援右腕トリビーノが投じた144kmのスライダーを叩いた打球が遊撃前へ転がる。
歯を食いしばり、鬼の形相でイチローが一塁を走り抜ける。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Naoya Sanuki